七ん家

ななんちを癒しの棲家に

 

手なりの妙

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手なり」という言葉があります。

お茶の作法では、よく耳にしてきました。

いざお点前が始まって、水指や建水を運んできてどの場所に置くかというと、

座った位置から手なりに置きなさいといった具合です。

手なりは手為りとも書きます。

読んで字の如しで,手の動きが,自然に為されること。

身体に無理の無い位置に置くことです。

 

先日某TV番組『老け手解消法』の終盤で、

カップやハンドバッグのエレガントな持ち方など紹介されてましたが、

持ち方、手指の恰好を誇示しすぎで不自然なので、笑ってしまいました。

そこまでして、エレガントでなくてもいいかなぁって。

 

最近の女性のお辞儀も実は,ずっと気になっていました。

受付嬢のお辞儀が最近の主流になったのでしょうか。

おへその下辺りで両手を組んでするお辞儀が、いわゆる手なりとは

ほど遠いので見るたびにぞわぞわしてきます。

でも、私だけかもしれませんね。

 

手なりを知れば、なるほどって頷けるのですが、

自然の所作が一番無理のない無駄のない美しい所作だと気づく筈です。

 

若い時に習ったお点前も今では忘れてしまいましたが、

手なりが美しいということだけは、覚えているのです。

手なりで美しい所作のできる人になりたいと思ったものです。

 

   …手のしみもしわも

   …浮き出た血管も

   …誰が何と言おうと

   …愛おしい

 

   …UV対策の手袋どこだっけ

 

   …あら、手なりって

   …麻雀でも使うのですね

      …これも手なりの妙?

 

   …お立ち寄りありがとうございました〜